【TOYOTAハイエース】天井補修&カスタムとバイザーの張替え
トヨタ ハイエースの天井をブラックの合皮とオレンジのステッチを入れて、お洒落に
修復と再張替え
ご自身で張替えを行いましたが、ベース生地の剥がれや凹凸が目立つとのことで、修復と再張替えのご依頼でした。
先ずは状態の確認
ハイエースの天井は大きく、2枚に分かれています。
1枚は剥がした状態、もう1枚は張替えた状態でお預かり。
ベースの剥がれ具合など、状態を職人が細かくチェックします。
ベースが浮いてしまっています。
浮いたベースの上から生地を貼っても、同じように浮いてしまいますので、ここは修復が必要となります。
ボンドの跡も目立ちます。
今回は経年劣化による天井の垂れでは無いため、現場がチョコクランチと呼ぶ劣化したボンドや下地の塊を取り除く作業はありませんが、真新しいボンドの糊を落とす作業から始まります。
もう1枚は合皮が張られた状態で預かりました。
無理引っ張って剥がすと、ベースまで剥がれてきますので、職人が慎重に剥がします。
写真は剥がす前にサイズの確認をしています。
測ったサイズを元に、合皮を裁断
一般的な合皮生地は112~158cm程度の幅があります。
今回は中心に2つの切り替えがある3分割のデザインです。
ロスが増えますので、2分割よりは多くの生地が必要となります。
縫い合わせ
1枚の天井につき2か所、縫い合わせます。
ダブルステッチも長距離は大変!
縫い合わせた合皮は、縫い代を開いてダブルステッチ。
直線距離が長いため、少しづつ縫い進めるダブルステッチは集中力がいります。
縫製部隊がひたすらダブルステッチ中に、張り職人は天井の下地処理を終えてウレタンつけの準備をしていました。
ウレタンで凹凸を軽減
ベースと合皮の間にウレタンを挟むことで、凹凸を目立たなくさせます。
大きい天井は床でボンドを付けます。
ハイエースの天井張替えのご依頼を頂くと、縫製部隊と他の作業と、場所の譲り合いから始まります(;’∀’)
この日は別の車の張替えが終わり、納車直後だったため、1台分の床スペースを使用できました。
小さい方の天井にもウレタンを貼ります。
小さいと言っても、ご依頼の多いプジョー308の天井よりも大きいです。
ちょっとしたことが仕上がりに影響
縫製部隊が縫い上げた合皮生地の裏側の縫い代をカットします。
シートの張替えも同様に、縫い代の倒し方や切る量など、始末の仕方が仕上がりに大きく影響します。
天井張替えでは、出来上がった時に、表側に縫い代の段差が目立たないようにします。
張る前の状態
天井本体に、生地を載せただけの状態です。
重力で、中心や周りの少し高さのあるところが分かります。
カーブを綺麗に張りつつ、ダブルステッチのラインも真っすぐ揃えなければなりません。
合皮の張りスタート!
中心からボンドを付けて張ります。
何故端から少しづづ張らないのか?ダブルステッチのラインを綺麗に真っすぐ揃えるには、中心→両サイドの順で張ると綺麗に仕上がるからです。
目がおかしくなりそうなくらい、ジッと見つめています(; ・`д・´)
後は経験と勘
手のひらを滑らせて、ダブルステッチのラインが真っすぐになるよう調整しながら、浮きやヨレが無いように張っていきます。
カーブ部分も引っ張りながら丁寧に張ります。
引っ張りすぎると浮いてしまいますが、引っ張る力が弱いと弛んでしまいます。
張り終わったら、車と天井を固定するための穴を空けたり、純正と同じように仕上げます。
完成!!!
2枚の天井のつなぎ目とダブルステッチがピッタリ揃いました。
ベース生地の補修とウレタンを貼ったことで、表面も凹凸が無く綺麗に仕上がりました。
バイザーの張替え
天井と一緒に、バイザーもお預かりしていました。
こちらも天井同様にブラックの合皮で張替え。
型取りと縫製
織物の布地とレザーでは、生地の伸びと厚みが違います。
張りが出るように調整しながら張替えます。
天井と同様のオレンジのダブルステッチを入れました。
天井・バイザーの張替えは、経年劣化の修理だけではなく、ステッチを入れたり素材を変えるカスタムも可能です。
スエード生地や合皮など、お好みの素材やカラーで天井の雰囲気を変えてみませんか?
ハイエースやゲレンデなど、大きな車のカラーを変えた天井カスタムは見た目のインパクトもあり、特に人気です。お気軽にご相談ください!
参考価格:
ハイエース合皮天井張替え
165,000円(税込)~
※ベースの補修費用・ウレタン貼りにつきましては別途必要となります。